最近の若い人は素晴らしい!(その7)

 大東亜戦争直後程ではないにしろ、現代でも母子家庭という家族の方々が少なからずおられます。スポーツ界や芸能界でもそのような家庭環境の中で育った方が活躍しておられる姿をよく拝見しますよね。

 愁伯の知人の娘さんも母子家庭の世帯主として三人の女の子を育てておられます。決して快活というわけではありませんが、時折お会いした際はきちんとご挨拶をしてくださり真面目にお仕事に向かわれる様子を拝見しています。

 知人の話では、娘さんは、その三女が二歳の頃に、それまで耐えてきた元亭主の家庭を顧みない遊び癖や浪費癖に我慢することができなくなり、知人御夫婦に離婚について相談されてきたそうです。それまでに、何度か元亭主の反家庭的な行動について苦痛を打ち明けられたことがあり、その都度反省を促したそうですが、改心することは無く、将来にわたりその期待も持てそうにないことから知人御夫婦も離婚も止む無しの決意に至ったそうです。その元亭主は何度かお見かけしましたが、申し訳ありませんが、あまりにも不釣り合いで、娘さんを気の毒に思ったものでした。

 娘さんは、学生時代に飲食店のアルバイトをした経験と卒業後に医療事務に勤めていた経験があるそうですが、どちらもあまり手当が良くなったことから三人の女の子とともに生活をしていくことを心配し離婚することを随分と我慢したそうですが、知人御夫婦が「困った時は支援をするから、あんな奴の為に我慢する必要はないよ。」と話したことが娘さんの背中を押したということでした。公正役場に出向き離婚調停をして、元亭主には子供たちに対する養育費をほんの少し支払わせることになったそうですが、それもほんの数カ月しか続かずその元亭主は雲隠れしてしまったということでした。

 このような男がいることについて、同じ男として、恥ずかしく、情けなく、そして怒りを覚えますが、世間には少なからずあることのようです。

 娘さんは、結婚していた時から、お子さんたちを豊かに育てようとしてアルバイトをしていたそうですが、離婚後に亭主が雲暮れしてからは御実家つまり知人宅の近くに住まわれ、飲食チェーン店でお勤めされているそうです。今は、毎日、家事を済ませて仕事に向かわれ普通の日は午後7時頃まで週末は夜11時頃まで働いておられ、休みは日曜日のみだそうです。給料が少ないからたくさん働かなくてはならないのだそうです。

 そういえば、愁伯がまだ現役の頃、仲間たちの歓送迎会で利用させていただいた夜遅くまでアルコールを提供してくださるお店ではよく似た境遇の方が働いておられたことを思い出しました。どこかの役所勤めの方たちと違い、このような境遇にいる方々は懸命に命を削りながら働いておられるのですよね。

 そこで、知人御夫婦は既に高齢者なのですが、支援の手を差し伸べられ、三人の女の子達を小学校からの帰りに毎日知人の家へ寄らせ、宿題と夕食と入浴を済まさせているとのことです。また、娘さんの仕事が夜遅くまで続く日や朝が早い日の前日は、知人宅にお泊りさせているということです。お子様たちが保育園に通っていたころは、知人の奥様が毎日夕方、お迎えに行ったそうですが、離婚したころ保育園の年長さんだった長女さんが今年中学生になったとのことでした。

 戦後、核家族というムーブメントにより失われてしまいましたが、日本の良き大家族制が存続していたのなら、日本中で、このような状況にももっと容易に対応できるのではないかと思われます。そのような中、知人の対応はまさに大家族の家長としての行動だと思います。

 先日の母の日に、知人の奥様は、娘さんとそのお子様たちから感謝の言葉がつづられたメッセージカードが入ったカーネーションの花束を頂いたそうです。良い話ですね。やはり、最近の若者は素晴らしいのです。

 健気に三人のお子さんを育てている娘さんと支援されている知人御夫婦に感動し、日本人として感謝いたします。そして、世の中にいらっしゃる母子家庭、父子家庭の皆様に国民の一人として感謝しエールを贈ります。

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